団結?スキル?戦術?奇跡?
自分は最近、サッカーを見るときに昔のように試合に夢中になれません別に他のことを考えているわけでも、何かをやっているわけでもないんですがいわゆる一つの職業病が原因です
今回の優勝決定戦も興奮しながら冷静な自分がいました。ゴールが決まるとオォー!!って思うんですが、狂喜乱舞できません。それは次の瞬間ピッチ全体の動き・絡んだ選手の動き・相手選手の動きなど観察するからです。
指導者を初めて数年がたった時に選手の気持ちがとっても大切だと痛感しました。でも、それは監督やコーチがスイッチを入れるのは難しい。自分は試合が始まってしまえば監督が出来るのは選手交代ぐらいだと思っています。また、ピッチに立っている選手が感じ・考え・判断してプレーしたり決断したり変更するのが納得・スムーズという点でベストだと感じています。
その為にコーチ・監督は日頃のトレーニングで試合と同じ状況を作ったり厳しい設定し選手に体験させ判断と決断をする環境を作る必要があると思います。
なでしこジャパンはその経験をするためにW杯前にアメリカと2度トレーニングマッチを組みました。結果は2試合とも負け、しかしその経験が決勝で勝つシュミレーションとなっていたのかもしれません。
なでしこジャパンは世界でも確かに強いです。パワーサッカーが主流の中でパス主体なのは日本だけ、この戦い方は理に敵っていると思う。しかし、ドイツ・アメリカ戦を見て正直勝つのは難しいと思いました。この2強はパワー&スピード&テクニックの3拍子揃ったまさに最強残念ながら日本はテクニック&運動量&団結力の3拍子です。
決勝を見てた人はほとんど前半の時点でこりゃ勝てないなと思ったと思います。少なくとも自分は思いました。正直なところ試合には勝ったが歴然とした差があったと思います。この差をどぉ埋めていくのかが今後のなでしこの課題だと思います。
今の3拍子をさらに鍛え上げて日本だけのサッカーを作っていくのか、世界基準の3拍子を取り入れていける人材育成や発掘をするのか楽しみです。
自分の評価は今回の試合に限っては奇跡の結果だと思っています。でも奇跡も全力の上にしか起こらないものなので本当になでしこメンバーとスタッフ、サポーターの皆さんよくやってくれました。お疲れ様です。指導者としても子供たちに夢と目標を持つことの大切さを伝えられます。
以下の文はスポーツナビ(江橋よしのり作)より自分と同じような見方をしています。■負けて当然の内容だったが……
米国の選手にしてみれば、最悪の展開だったに違いない。守備では複数の選手がボールに寄せ、攻撃に転じれば広く散ってボールを大きく動かすという集散の早さで、この日の米国はなでしこジャパンを子ども扱いした。キックオフ直後から圧倒的に攻め立て、前半だけで少なくとも5回は決定機を作り出した。ところが、シュートはゴールポストやクロスバーに嫌われ続ける。米国は勝って当然、日本は負けて当然と認めざるを得ない内容だったのだが、なぜか米国のシュートはゴールポストやクロスバーに嫌われ続け、前半を終えた時点でのスコアは0-0のままだった。
■さらに進化したサッカーのために とはいえ、そのような「運動能力」+「技術・戦術」を掛け合わせたサッカーを目指す資格は、何も米国だけに与えられているわけではない。ルートのたどり方は逆だが、日本も選手の運動性能アップを目指してみてはどうだろう。
「止める」「蹴る」の技術で日本は負けないというが、今後は「止めてから蹴るまで」のモーションの素早さや、相手のマークを外す俊敏な動き、スペースへ出したボールに相手より早く追いつける加速力などを身につけられたら――なでしこジャパンは将来、さらに進化したサッカーを披露することができるとはいえないか。初の世界一に水を差すつもりはない。だが、試合を見た方ならきっと気づいたであろう日米のアスリート能力の差を、今後は少しずつでも埋める努力が必ず必要になるはずだ。
大会全体を通してみても、3位のスウェーデン、4位のフランス、そして地元ドイツ、ベスト8のイングランドなど、欧州勢の女子サッカーは、男子同様「より速く、より力強く、より緻密な」サッカーを目指す方向にかじを切っていた。体格に依存するばかりの女子サッカーは、すでに淘汰(とうた)されつつある。本格的なアスリートによる本格的なフットボールが、未来の女子サッカーをけん引することだろう。日本の女子サッカー界も、歩みを止めてはいけない。
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