高校サッカー決勝!

NAIN(ナイン)

2007年01月09日 13:00

俺の昔の夢舞台、そして、現在部員とコーチという立場で夢見ている国立競技場。そのサッカー選手にとっての聖地で昨日第85回全国高校サッカー選手権大会決勝戦が行われた。

夢の決勝にたどり着いたのはなんと盛岡商(岩手)作陽(岡山)2校ともまさか決勝まで勝ち上がってくるとは・・・って言ったら失礼だけど、本当に今大会は波乱が多くて前回優勝工の野洲も3回戦で負けたし、高校生No.1と思われる伊藤翔率いるも回戦で負けたし、ベスト4常連校の国見、滝川二、青森山田、静岡学園etc・・・などのチームが早々と姿を消した。確かに今年の高校サッカーはタレント不足だった感がある唯一パっと名前を挙げられるとなると伊藤翔・乾貴士ぐらいである。

決勝の内容は前半に点が入らないという決勝戦に珍しい立ち上がり。後半に入って作陽のエースで左膝を怪我している村井を投入しゲームが動いた。右サイドからペナルテーィエリア前で3人に囲まれながらパスを受けると俊輔ターン(ジダンのマルセイユターンより難しい)で前を向き右足を振りぬくとクロスバーを直撃、キーパーが体勢を立て直す前に桑元剛が頭で押し込み先制点このまま流れは作陽か、と思っていると作陽DFがペナルテーィエリア内で痛恨のファールをし、盛岡商のPK。これを2年生の林勇介が痛恨のミスあのはずした時の表情は見ているほうが辛かった盛岡商としては負けている状況でPKをGetして同点にして逆転ってイメージを描いたはず。しかも2年生に蹴らすのだからチームとしても林なら決めてくれると確信に近い信頼があったと思う。その林が外したのだから普通ならモチベーションが落ちていく可能性は高校生なら仕方ないことである。が、盛岡商はここからが凄かった豊富な運動量と果敢なチャレンジで徐々にペースを握ると左サイドの崩しからゴール前へ入れるとグランダーのセンターリングが林の前へ、1度はミート出来ずサポーターがあぁと思った瞬間、林の左足が伸び同点シュート名誉挽回の粘りあるゴールを決めるとこの日最高の笑顔を見せた。
この林の同点ゴールで勢いに乗った盛岡商のイレブンはさらに運動量が増し40分にまたも左サイドの突破から千葉真太朗が逆転ゴールを決め2-1でゲームセット。
前半がつまらなかっただけに、2-1のスコアは少々意外である。盛岡商の斉藤監督は92年に喉頭がんで2つあるうちの1つの声帯を取り、06年11月には冠動脈血栓を患い大手術を行った。本当なら指導出来る状況ではないが、部員の為とピッチに立ち続けたとニュースでしった。斉藤監督のサッカーや部員への情熱には言葉では表せない素晴らしさがある。同じ、サッカーを愛する人間として、指導者として目標にするには凄すぎる存在だ。しかし、斉藤監督のように情熱と愛を持って高校生を指導している人間は非常に多いと思う。もちろんサッカー以外の競技においても同じことが言える。そんな指導者にめぐり合えた盛岡商の選手や地域や高校サッカーはどんな形であれより良く成長していくだろう。その小さな力にでも自分がなれるのであれば幸いである。

今大会を通じて感じたのはDF能力が上がったというかDFに力入をれている(失点を少なくする)チームが目に付いたことである。実に3試合に1試合はPK戦で決着がついたのだからどれだけ守備的チームが多くて出場チームに差が無かったかわかる。

が、しかし。レベルが上がっての拮抗した試合なら歓迎だが、自分的にはあまり夢中になったり面白いと感じた大会ではなかった。正直質が落ちていると思っている。まだまだ、発展途上中の日本サッカーに杭を打ち込む気はないが、世界では10代後半での世界デビューや代表エースなどはざらである。そぉこの高校生たちが世界では代表としてトップで活躍しているのである。

セルジオ越後ではないが少々辛口になってしまうのは俺だけではないと思う。2010年南アフリカW杯のことを考えると丁度、プロ3年目ぐらいになっていて早ければ代表の軸となっていてもおかしくない歳である。しかし、今の高校生に未来の代表をイメージできない


僕ら指導者はこれからどのように現役を指導していけばイイのか頭を抱えることになる。負けないチームなのか、個性なのか組織なのか、攻撃なのか守備なのか、もちろん攻守のバランスがイイに越したことは無いが・・・。はぁ~指導って難しいなぁ最近本当に自分でサッカーやっているほうが楽だと思うよ。


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